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199 都合のいいことば 〜季節を感じる〜 後編

…昨日のつづきです。

 《季節を感じる》環境は園外に限られていません。

園庭でも、室内でも、どこでも大人の環境の与え方次第で感じることはできます。

逆に言えば難しいテクニックなどなくても出来得ることでもあります。

出勤途中に花を摘んできて、子どもたちに「お花咲いてたよ、キレイね。いい匂いするかな?」と紹介していた0歳児クラス担任のA保育士もいました。

Guoぱんだも花壇のチューリップが満開になっているのを見て、園庭に向かってチューリップの歌をうたうこともあります。

突然保育の中で「食欲の秋です!」と巨峰を「美味しいねー」と食べ始めたT保育士もいました。

しかし、こんなことをする保育者は残念ながらごく僅か。

大抵の保育者は文面には書くが、“散歩をする” とか “公園に行く” とかをすることで季節を感じさせているつもりになっているのです。

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散歩の場面を具体的にあげてみるとこんな感じです。

5歳児クラスで近所の公園に散歩に出ました。

もちろん計画には《季節を感じる》とあります。

現地で計画が達成されたのか?というと、公園に着くなり遊具の方に走って行ってしまい、公園にいる間はずっと遊具で遊んでいました。

移動の最中に達成されたのか?というと、行き帰りはこんな感じです。

「どんどん歩く!!よそ見しない!危ないでしょ!列がズレてる!前の人の後ろを歩く!ほら、また間があいてる!前につめなさい!もう、ホントに…」

…これで季節は感じられますか?

子どもたちは木の実が付いていたり、以前と草の色が違うとか、季節の変化に気づいているのですよ。

気づいていないのは《季節を感じる》ことができない保育者だけです。

せっかくのよい機会が勿体無い…

こんな保育をみていると「計画にのせておけばいいってもんじゃないでしょ?」と思ってしまうGuoぱんだです。

 

《季節を感じる》保育ってどういうことでしょう。

散歩に行くことですか?遊具で遊ぶことですか?外に出ることですか?木の実拾いをすることですか?

場を提供すれば季節が自然に感じられると考えているのであれば、申し訳ありませんがプロではありませんね?と言わざるを得ません。プロでなくてもできます。

場の提供をする中で保育者が子どもたちの声を拾い上げたり、気づくきっかけを与える働きかけをすることがプラスされてこそ《季節を感じる》ことが完成するのであって、保育のプロの仕事であるのではないでしょうか。

感性という言葉もよく出てきますが、感性を育てなければいけないのは子どもだけではなく大人にも言えることかもしれません。

 

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