秋祭りの季節です。
お祭りといえば夜店。
夜店といえば買い物。
ワクワクするひと時でもあります。
幼少期はお祭りに行くと、欲しいものを3つ買えるという約束があり、あれこれ悩みながら買い物をしました。
3つのうち毎年恒例で買うのが “うずらのヒナ”
当時一羽300円くらいだったでしょうか?
成長することを夢見て買うのに、成長せずに亡くなってしまうことも恒例でした。
ある年、なんと!!うずらが成長することに成功しました。
図鑑によると『うずらはとても美しい声で鳴く』とあります。
どんな美しい声で鳴くのかしら…
家族一同とても楽しみにしていました。
半年後…
「ヴッゲゲゲェ〜〜」
美しい声とは到底思えない巨大濁声で鳴く雄うずらに成長しました。
昔々のお話ですから時代が見えますが…
電話をしていると「ヴッゲゲゲェ〜〜」
ウトウトし始めると「ヴッゲゲゲェ〜〜」
…この辺は許容範囲です。
カセットに録音中…「ヴッゲゲゲェ〜〜」
もう少しで録音成功…「ヴッゲゲゲェ〜〜」
…あれにもこれにも「ヴッゲゲゲェ〜〜」と彼の声が入るのでした。
そして、彼の一番の問題はとんでもなく凶暴であったこと。
「ヴッゲゲゲェ〜〜」と鳴きながら、カゴの中で暴れ、手を入れると突き、おじいちゃんしか触れないうずらとなりました。
それから、お祭りでうずらを買うことは二度とありませんでした。
彼は3年ほど家の玄関で生活しました。
「ヴッゲゲゲェ〜〜」
ちょっと懐かしいお買い物です。