昨日も綴りましたが、子どもが恥じらいを習得するには大人の働きかけや気づき、子どもとの意識的な関わりがある程度必要であると思っています。
さて、保育園から小学校に就学すると、変化することの一つにトイレがあります。
今日はトイレにまつわる話題を二つ。
①保育園で園の卒園児の学童さんをお預かりしていました。
Guoぱんだが担任をしていたYちゃんもその中の1人。
ある日Yちゃんのお母さんからこのような相談がありました。
『Yちゃんが保育園から帰宅すると物凄い勢いでトイレに駆け込むとのこと。理由を聞くと、保育園のトイレは恥ずかしいから入らない、の一点張りなのだ』と…
この話を聞いてGuoぱんだはピンときました。
それは、保育園のトイレは個室に鍵がついていなかったり、乳児のトイレに至ってはとんでもなく開放的です。
小学校のトイレの鍵ありとは違い、用足しをしている間に誰かに開けられたり(いたずらする子もいますし)するのはとても恥ずかしいから、安心できないトイレに入りたくない、と感じるのは当然のことだと思ったからです。
Yちゃんには、気づかなくて気の毒なことをしたなと反省もしました。
ですから、すぐに保育者たちに相談を持ちかけました。
「職員トイレを学童さんが使ってもOKにすれば解消するのではないか」と…
「そうだね」と即答で賛同する保育者もいましたが、中にはこの恥じらいが理解できない保育者もいました。
「わざわざ職員トイレを解放しなくても、ここでしなさいと言えばいいんじゃない?わがままに付き合うことはないよ。一人のためにトイレについていくのも面倒だし…戸締り確認した後に、汚したり、電気つけたまま出てこられても困るよね」
これにはさすがに耳を疑いました。子どもの思いではなく自分たちの仕事の効率!?
「保育している部屋から見える職員トイレを使えば小学生なら1人で行けるし、使い方を約束としてキチンと知らせれば大丈夫ですよね?」と、お願いする形で職員トイレ使用を許可させてもらいました。自分の動きの楽さだけ考えて、子どもの気持ちや解決策は考えようとしない人たちがいるものです。こういう考えに負けてはいけません!…しかもなぜそこまで子どもを信用しないのでしょうか…
Yちゃんは安心して保育園でもトイレに行けるようになりました。
ここで解決策を考えなかったら、Yちゃんはどうなっていたのでしょう。
膀胱炎やお漏らしなどもあったかもしれません。そうなれば、健康問題に人権問題ですよ!
ちょっとした発見や心遣い、反省で、子どもたちは過ごしやすい生活を得られるわけです。それをしないで専門職と言えるのか?
②こちらも学童Nちゃん、3年生です。
NちゃんはYちゃんとは逆で、乳児用の開放的なトイレで平気で排泄をします。
これを開けっぴろげで隠し立てもない素直な子…と捉えていいものか?
ある日、排便をしてお尻を丸出しで他人に見えるような位置で後始末をしていたので「恥ずかしくないの?」と聞いてみました。
Nちゃんは「みんなついているものは一緒だから恥ずかしくないし、家では別に言われないもん」とヘラヘラしながら答えました。
面白半分にやっているのも見ていてよく分かりましたので「Nちゃん、それはちょっと違うように思うけど。Nちゃんの排便したお尻を見て気持ちがいいと思う人はいないよ。お家ではいいかもしれないけれど、外ではマナーとして扉のあるトイレに入ってくれる?」と伝えました。マナーって他人を不快にさせないためのものでもありますから…Nちゃんは「めんどー」と言いながら個室トイレに入っていました。
誰も伝えなかったらNちゃんはどうなるのか…年齢相応にできるようにはなるのでしょうが、恥じらいの気持ちが今、Nちゃんが持てているのかは実は不安です。
恥じらいの習得は大人の関わり方と子どもの成長、そしてその成長から来る子どものサインをキチンと大人がくみ取って反応を返すからこそ成立するものだと思っています。全てとは言いませんが…
「恥ずかしい…」って言っているのに「我慢しなさい」と言われては、育つべき思いも育ちませんよね。
また、何もしなくて自然にマナーを含めた恥じらいを持てるようになるとも思えません。
Guoぱんだは『男の子にも女の子にもやたらに人には見せてはいけない大事なところがあるんだよ』というようなことは、保育の中で箇所箇所伝えるようにしています。2歳児にも伝えたことがあります。子どもだからそのようなことを伝える必要ないという人もいますが、Guoぱんだはこれから大きくなるにあたって “自分を大切にする” という意味も含めて必要だと思うので…
そして子どもたちがそれなりに反応を示した時には気持ちを汲み取るように努力しています。
まとまりのつかない記事ですが、今の時点でGuoぱんだが考えている恥じらいの大切さです。
予告
明日から、人間不信が積もりそうなブラック記事が連発するかと思います。