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6-298 痛かったのは誰?

Guoぱんだです。

 

先日、こんなことがありました。

 

保育園で2歳児の子どもたちが遊んでいる時のこと…

 

遊具の周りをグルグルと回って遊んでいる子どもたち。

そんな中、違うところからふらりと遊具の方にやってきたAちゃんが、そのグルグル回っているメンバーの一人のBくんと衝突して跳ね飛ばされました。

もちろんAちゃんは大きな声で泣き始めました。

少し離れたところにいたGuoぱんだ。

あーあ…と思いながらその様子を見ていると、すぐ横にいた子どもの気持ちを考えることができないT保育士が対応を始めました。

これまた、あーあ…だったのですが、そのまま様子を見ているとT保育士は泣くAちゃんに「大丈夫?」と身体をさすりながら、Bくんに向かって「気をつけてよ!!」と言い放ちました。

あーあ…

しかし、そこで終わらなかったのがBくん。さすがGuoぱんだのはっきり言わずにはいられない性格を受け継いでしまったのでしょうか…

周りの人にも聞こえるような大きな声で言いました。

「僕だって痛かったんだよ!!!」

たじろぎ、何も言えなくなるT保育士。

遠くから心の中で拍手を送るGuoぱんだ。

同様のシチュエーションで何回も注意されているのを思い出したのか、T保育士は急いでBくんに「大丈夫?」と声をかけ始めましたが、遅い!!

Bくんは怒りに震えて叫びはじめ、T保育士では手がつけられなくなりました。

 

仕方がないのでGuoぱんだはBくんの側まで行って声をかけました。

「Bくん、Aちゃん、大丈夫?どこぶったの?」

Aちゃん、Bくんはお互いに自分の痛いところを指さしてアピールしていましたが、お互いを責める姿はありません。

そうです。

勝手にどちらが悪いかを決めていたのはT保育士だけで、二人はただ痛くてたまらなかっただけ。

思わずT保育士に聞こえるように「Bくん、自分も痛かったって言えて偉かったよ。そうだよね。痛いよね」と伝えると「そうだよ。痛かった」とBくん。

この後、少しずつご機嫌もぶつかった部位も落ち着いてホッとしました。

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今回のようなぶつかったという場面では、跳ね飛ばされて泣いた子が可哀想にみえてしまいますが、Bくんが言うように相手だって同じように痛いし、怪我もしているのです。

本来ならば2人に同じように「大丈夫?」と確認するのが正解ではないのか?と思うのですがどうでしょう。

誰が悪いかではなく、二人が痛かったのだと言うことを受け止めてあげていたら、Bくんが泣き叫ぶことはなかったのかもしれません。

 

とかく大人は見た目で判断しがちです。

泣いている子がいると、その子が被害者であるという先入観が働くものです。

しかし、本当にそうなのかというと実はそうではないケースが多くあります。

むしろ泣いている子の方に問題があったと言うことは日常茶飯事にあります。

今回のような不意の事故だけでなく、喧嘩の元はどこからきているの?も含めて、見える部分だけに注目してしまうことで、実は大事なことを見逃しているということがあります。

みえない部分を見ることは保育士にとっては大切なことではないでしょうか?